「MRI検査の結果ヘルニアがあった」、「腰や足の痛みがなかなか治らない」、「あとは手術しかないと言われた」そのような方が多数来院されます。
まずは手術について知ること
椎間板ヘルニアの手術を受けた場合と、保存療法(薬や生活改善)を続けた場合にどちらがメリットがあるのかを調査したオランダの研究があります。
参考/お勧め 腰痛ガイドブック 春秋社
この研究によれば短期的(2週~8週)には手術した方が痛みが早く楽になるのだが、長期的に追跡調査を行うと治り方に差がないことがわかりました。
特に1年ほど経過するとほとんど有意差はありません。
これは、椎間板ヘルニアによる激しい痛みは、手術をしなくても長期的に見れば疼痛は落ち着いてくるということです。
しかも、6か月経過後には手術した人とほとんど差はありません。
報告①
「椎間板ヘルニアの手術をした人で、5年以内に再度手術をした人は5~14%」
参考 bbroun sharing expertise HP
これは再手術の割合ですので、再手術はしなかったが痛みが再発していた方はもっと多いということです。
来院されている方の話でも、手術後は良かったがしばらくしてまた症状が戻ってきてしまった、という話をよく伺います。
報告②
「痛みやしびれをとるための手術だが、術後もしびれが残る場合も少なくありません。」「圧迫が手術によってなくなっているにもかかわらず、しびれが頑固に残っていることもあります。」
参考 日本整形外科学会HP
こちらも来院される方のお話で、手術したが症状が変わらなかった、という話も聞きます。
手術リスク・後遺症
比較的リスクの少ない手術とはいえ、手術リスク・後遺症の可能性も考える必要があります。
手術費用と入院日数
術式 | 入院 | 費用 |
MED(内視鏡下手術) | 4~7日 | 25~30万 |
PLDD(レーザー):保険適応外 | 1~2日 | 37万~ |
こちらはある脊椎専門の医院の料金表になります。
手術によっては保険適応されないものもあり、もっと高額なものもあります。
当院の手術に対する考え方
当院には椎間板ヘルニアによる腰痛・足のしびれなどで、病院から手術しかないと宣告された方が多数来院されます。
このような方が来院された場合、当院では
「本当に椎間板ヘルニアによる症状なのか」
を判定して施術の可否をお伝えしています。
椎間板ヘルニアによる神経症状とは
- 排尿・排便のコントロールが難しい
- 足の筋肉の萎縮
- 足の筋力の著しい低下
- 動作にかかわらず常に足に感覚異常(鈍い・過敏)がある
これらの症状が主で長時間続いている場合、専門家への転院、手術も選択肢に入ってきます。
実際になやんでいる症状は?
しかし、椎間板ヘルニアと診断されても当院を訪れる多くの方は上記のような症状ではなく、
- 起き上がるのが痛い
- 寝返りで激しい痛み
- 立ち上がる時の痛み
- 動き出しの痛み
- 歩き出しから痛み
などの動作による痛みや
- 立っているとつらい
- 長時間座っていられない
- 仰向けで寝られない
などの特定の姿勢による痛みで悩んでいます。
じつはこれらは椎間板ヘルニアの症状ではありません。
そしてこれらの動作時痛や姿勢による痛みは当院の得意症状であり、ぜひ手術の前にご相談いただければと思います。