体が固いのが腰痛の原因?

「体が固いから腰痛」

これは半分正解で、半分不正解です。
どういうことでしょうか?

生まつき体の固さと腰痛

体の硬さには個性があります。
この生まれつきの固さは一切関係ありません。
腰痛で見える方にはバレエダンサーのように柔軟性のある方もいれば、ガチガチの体の方もいます。
そしてそこには有意差はありません。

唯一生まれつきの体の硬さが腰痛の原因になるパターンがあります。
それは非常に無理な姿勢を必要とする状況になった場合です。
もともと硬いのでその姿勢を維持するだけで関節・筋肉に負担がかかり、腰痛の原因となります。
ただ、ほとんどの方は日常生活でそのようなことはないので、生まれつきの体の固さと腰痛は関係ありません。

その人にとって柔らかい状態が必要

体の柔軟性は日によって違うこと知っていますか?

例えば前屈の固さ。
毎日計測してみてください。
はじめのうちはストレッチの代わりになって柔らかくなっていくと思います。
でもそのうちまた固さが戻ってしまったりします。
特に何となく疲れがたまっていたり、無理をしているときは固くなってしまいます。

このように、単純な筋肉の長さだけが関係しているのではなくその時の体調によって柔軟性は大きく変化しているのです。

そして、この体調による柔軟性(=体の固さ)と腰痛は関連があります。

その人にとって体が固いときは腰痛になりやすいです。

その人にとって体が柔らかいときは腰痛になりにくいです。

なので、体調を整えてその人にとってベストな柔軟性を保つことはとても大切。
そのための一つの手段がストレッチです。

どうすればよいでしょうか?

ベストな柔軟性を保つためには、ストレッチは手段の一つです。
あわせて適度な運動、しっかりとした睡眠、食事、ストレスをためない生活などを心がけることがベストな柔軟性につながります

「体が固いから腰痛」とあきらめないでください。
まずはそこに固執しすぎずにストレッチを含めた適度な運動を、「体を柔らかくする」ために行うのではなく、「体をベストな状態にする」ために行いましょう。