僧帽筋は首から肩、背中の後面を覆う大きな筋肉です。
上部・中部・下部と部位によって働きが違います。
上部僧帽筋
解剖・作用
鎖骨上面から頚部、頭部に向かって繊維が伸びています。
首・頭を反らせたり、肩をすくめるような動作にも使われます。
痛み方
筋作用時の痛み
肩をすくめるときに首・側頭が痛む。
顔が下を向いた状態から頭を上に起こすときに首・側頭が痛む
筋ストレッチ時の痛み
頭を左右どちらか斜め前に倒したとき、首・側頭が痛む
トリガーポイント判別
左の側面図の✖印(TP1)を強く押すことにより、首の横、下あご、側頭部、こめかみ辺りに痛みを放散します。
中部僧帽筋
解剖・作用
鎖骨の外側端から肩甲骨にかけて付着し、肩甲骨の間にある背骨に向かって伸びています。
左右の肩甲骨を背骨に向かって寄せるような動作の際に使われます。
痛み方
筋作用時の痛み
肩甲骨を真ん中に寄せるような動きをすると、首と頭の付け根の部分後面に痛み。
筋ストレッチ時の痛み
肩甲骨が両外側に開いている姿勢で、 首と頭の付け根の部分後面に痛み。
トリガーポイント部位
図の✖印(TP2)を強く押すことにより、 首と頭の付け根の部分後面に痛み
下部僧帽筋
解剖・作用
肩甲骨から背骨に向かって下へ広がっている。
肩甲骨を寄せる動作や、姿勢の維持に使われる
痛み方
筋作用時の痛み
肩甲骨を中央に寄せるような動きで痛み
筋ストレッチ時の痛み
肩甲骨が左右に広がる姿勢、さらに猫背の姿勢で痛み。
トリガーポイント
図の✖印(TP3)を強く押すことにより、肩こりの部位に痛み、もしくは首と頭の付け根の部分後面に痛み
セルフケア
上部僧帽筋
鎖骨の後ろのくぼみ側から親指を当て、他の四指でつまむようにする
中部僧帽筋
マッサージ棒などにより肩甲骨の間、上側を押す。
もしくは、仰向けになりテニスボールをトリガーポイントにあててもよい
下部僧帽筋
マッサージ棒などにより肩甲骨の間、下側を押す。
もしくは、仰向けになりテニスボールをトリガーポイントにあててもよい
※ 参考図書「誰でもできるトリガーポイントの探し方・治し方」
このケアは対症療法ですので難しい症状の方では根本療法とはなりませんが、症状の一時的な緩和には有効です。
セルフケアで一時的にも改善可能な方は、筋のコリの問題です。
施術によりバランスを整えてトリガーポイントが活性化しないようにすればよいので簡単な頭痛です。
ぜひご相談ください。